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時代の趨勢
2016-10-06
生産部 奥林です
 
今回はちょっと業界向けのブログで更新です
 
次年度、つまり2017年の建築業界における補助金予算の一部が確定した
 
長期優良住宅リフォーム推進事業              45億
インスペクション活用による住宅市場活性化事業       3億5千万円
住宅ストック維持 向上促進事業              12億
 
過去予算から見ると破格の予算付けである
経産省主導のZEHに対抗する様に、国交省主導でのストック再生化事業への足掛かりが本格化したと言う事だろう
 
何度もブログで持論を展開しているが
新築住宅の着工件数は2030年までを契機に著しく減少していく
国交省と経産省主導による各種事業形態を見れば一目瞭然であり、初歩的な三段論法で推論出来る
 
①世界共通の目標値として1次エネルギー削減は必須である
②エネルギー削減目標を達成する為には民生部門のエネルギー量を削減するのが必須である
③新築住宅の建築を抑制すると共に、性能向上(外皮含む給湯暖房機器の能力向上)を義務付ける事により1次消費エネルギーを削減すると共に、既存住宅の性能向上による中古市場活性化することにより市場における住宅供給量の安定化を図る
 
建築業界ではこの推論を基に、自社の市場規模や優位な事業分野を検討しながら対応を迫られている
時代の趨勢を見極めながら、変化対応していく事が今後、各社が企業を継続していく唯一の方法であろう
 
私達は時代が求める趨勢に対応しながら、自社唯一の商品展開を行う為の研究開発を絶える事無く行い、時代ごとに最善の提案が出来る様に今後とも研鑽を重ねてまいります

 
 
好きな瞬間
2016-10-04
生産部 奥林です
 
一部マニアの業界関係の方に「たまに読んでいますけど、字が多い!!」とお褒めの言葉をよく頂戴する
生産部ブログ『現場のこだわり』今回は文脈と毛色を変えて更新です
 
住宅業界に携わり歳を重ねてきたが、個人的に好きな瞬間と言う物がある
 
一つは「お客様にお心を決めて戴き請負契約を終えた瞬間」
 
次に棟上げの風景
図面上でしか認識出来なかった建物の原型が垣間見れる瞬間
 
最後はお引渡し(完成立ち合い時)のお客様の笑顔、特にお子様の笑顔である
 
先日完成立ち合いをさせて戴いたT様のお子の写真を、ご了承を得て掲載する
 
自他共に認める強面の私だが、何故かお子様には受けが良い
子供は子供好きを本能的に感じるのだろうかとも思うが、詳細は不明
 
傷や色のチエックをしながら目を輝かせるご夫婦の姿
新しく出来た家を走り回りながら、あふれんばかりの笑顔で息を切らすお子様の姿
 
この仕事に従事して心から良かったと思える瞬間である
 
ご家族はこれから新築である住宅に暮らし、家と共に歳を重ねていく
その道程は楽しいばかりでは無く、辛いことや悲しいことも沢山あるだろう
それが生きると言う事である
 
でもどんな時にも家族を迎える暖かい家がある
 
経年変化は自然節理として避けようは無い
ただ経年変化の影響を受難く、メンテナンス頻度が少ないに越した事は無い
 
意匠性や価格を主要選択肢とする事に異存は無い
当然の選択基準である
 
だが一つだけ忘れないで欲しいのが、住んでからかかる費用である
月々の暖房光熱費は勿論の事
住宅寿命を延ばすための定期的メンテナンスもそうである
 
単純論理で経費は少ないに越した事は無い
 
100年超と言われる、現在の住宅性能
もっと違う観点から、お客様の為に我々が出来る事を常に考え今後とも研鑽を重ねて行きたいと思う
 
 
太陽集熱に対する考え方
2016-09-29
流離のブロガー生産部奥林です
 
私の担当しているZEH住宅もいよいよ大工完了が10月8日の予定となりました
 
ご施主様のお好みで、今回外壁につきましてはタイルを採用されています。タイル外壁の下地はガルバリウム鋼板を採用しており窯業系サイディングの様な、水分浸透を原因とする膨れ上がりによるタイル剥離が防止できる商品です
 
タイル自体には支持力を持たせておりませんので点検用タラップ(梯子の事)や、今回ブログのメインテーマになる太陽集熱パネル架台は、タイルに直接では無くガルバ下地を留めている羽柄財に打ち込みます
 
さてここからが、今回のメインテーマである太陽集熱パネルに関してのお話になります
 
前回のブログで記載しました通り、太陽集熱パネルはその集熱効果に対して、ZEHの計算ソフトにおいてその能力は著しく過小評価されています
 
この原因は集熱パネルの採用率が著しく低いと言う事が起因していると思います
 
業界関係である販売元や、施工業者の不勉強さと言う点についても反省しなければなりません
 
あたり前の話ですが「熱エネルギーは熱エネルギーとして使う事が最も良い」
 
ZEH住宅ではその申請要件に創エネが義務付けられています
 
一定の断熱性能を有し、年間の使用エネルギーがプラスマイナス0になる事
 
プラスマイナス0と言う事は、当然 家庭で1年間に消費される1次エネルギーを補う創エネシステムが必要となり,創エネ=太陽電池と言う図式が一般化されています
 
北海道大学 繪内先生提唱されているように「経産省や国交省ロードマップに乗せられて設備機器メーカーの為の機器導入を考えるのでは無く無暖房を目指して自然エネルギーを有効利用するべきだ」と言う概念から言いますと
 
安易にZEHに手を出している住宅メーカーが、お客様に対して計算上辻褄合わせの為だけに必要以上の太陽電池システムの導入を進めるのは如何な物でしょう
 
現段階で私達が考え得る最良の選択が高性能高気密な住宅基本性能+太陽電池+太陽集熱パネル=新のZEHと言う図式です
 
参考までに太陽電池の発電効率は20%前後 太陽集熱パネルの熱効率は70%以上
 
実際に弊社NEDO事業の検証結果では、太陽集熱による給湯エネルギー削減効率効果は年間80%と言う検証結果が得られました
 
積雪状態以外での月間データ集積では100%、給湯エネルギーを補う検証結果が得られています
 
ただし…
 
同じシステム構成でNEDO研究に参画した旭川の業者様の給湯エネルギー削減効率は年間を通じて、大洋建設の削減効率には及びませんでした
 
何故か…
 
これは設置箇所と集熱パネルの角度設定に秘密があります

太陽高度は季節により変化していきます 地域性の日射量も当然として考慮されなければなりません
一般論では年間日射取得量の最大値をパネル角度20度から40度の範囲内で設置する事が最良とされています
 
太陽電池はこの考え方を基本にシステム設計されます
 
太陽集熱パネルも基本的には同じ考え方で良いのですが、もう一つ我々が考えなければならないのが積雪の影響です
 
太陽光パネルの変換効率は20%前後であり、かつ枚辺りの発電効率が200W前後である事を考えると、1次エネルギーを100%補う事にする為にはそれなりの枚数が必要となる為、屋根面利用の為には前記が最適解となります
 
但し熱エネルギー効率80%である太陽集熱パネルの場合、あえて屋根面に搭載する考えはあてはまりません
 
旭川の業者様は屋根面に搭載し実証を行い、我々大洋建設は壁面に70度の角度で取り付けを行いました
 
太陽集熱パネルの1枚辺り1000W/㎡の日照量において1時間辺り1000ℓの水を7℃上昇させる基本スペックを有しています
 
我々の検証結果において1000W/㎡の日射を得られる筈も無く、2年以上に渡る日射計測で瞬間最大日射は780W/㎡でした
 
そこに設置角度により得られる日射変化量が生じます
 
当然として日射量は30度設定よりも70度設定の方が落ちます
 
ただし、そこ積雪の概念を用いる必要があると考えました
 
30度の場合、積雪時はそのパネル面が雪で覆われ、冬季の集熱量が得られなくなり、人為的な排雪作業が必須となります
 
対して設置角度を70度とした場合、日射量は落ちますが積雪時にも放置しておけばパネルの雪は自然落下し、集熱が得られます
 
それでは積雪の影響をまったく受けない様に、壁面垂直で取り付ければ良いのではないか、と言う発想も生まれました
 
今年度より本格的に太陽集熱パネルの販売を北海道で行をうとしているメーカー様が現在、道内某所において実証実験を行っております
 
垂直の場合の日射取得量はパネル角度を30度設定した場合を100%として比較すると70%程度との試算がされています
 
冬季には雪による乱反射の下方取得も得られると考えられています
 
個人的にはこの試算に大いに興味を持ちました
 
ただし反面、雪の乱反射は近隣環境により大きく変化すると言う実証成果も別件で得られています
 
つまり南向間口の住宅に取り付けられたパネルに対して、南面の除排雪が頻繁に行われているケースでは
道路のアスファルトが冬季においても露出している状態であり、季節による日射量の低下に加えて、想定されていた乱反射による日射が得られず基本スペックを生かし切れないばかりか、通常期の集熱効果が得られなかったケースです
 
我々がお客様に提案する場合、常にこの様な実証研究や検証結果、各種研究者とのディスカッションを基に提案されているのです
 
 

 
 
ZEH住宅について
2016-09-26
大洋建設 奥林 生産部ブログ更新です
 
今回は北海道大学名誉教授 繪内先生の講話を一部引用してブログを始めます
 
『室温18度を大きく下回った日に使用した補助暖房エネルギー消費は15kWh/㎡を大きく下回り、暖房日数の大幅な縮小化も実現できた。この種の住宅を我々道産子は無暖冷房住宅と呼んでいる(中略)ZEHからの熱流出量は創エネルギーの30kWh/㎡に等しいゆえ、現状のZEHは地球温暖化防止には殆ど寄与しない(中略)何故、経済産業省や国土交通省がZEHを補助金付きで推奨しているのだろうか(中略)本質は60%の経済圏を対象とした太陽電池や太陽熱温水器、蓄熱槽やHEMS化に係る住宅機器製造業者の高度成長化が狙いなのだ(中略)積雪寒冷地である事を踏まえ、加工を排した自然エネルギーそのものの有効利用を可能にする住宅の高断熱高気密化にある』
 
ZEHに対しては現在においてもその賛否について意見が多々あります
 
私見としては繪内先生の意見に賛成です
 
ただし我々大洋建設は研究者であると同時に住宅建築販売を行う民間企業です
 
お客様がZEHでの建築を要望されるのであれば、当然として対応致します
 
大洋建設は基本住宅性能につきまして標準施工でZEHに求められるUA値は全棟クリア出来る水準は有しています(開口部や間取りによっては断熱性能付加が必要となる事があります)
 
またZEHの創エネ計算ソフトではほとんど、その効果を反映出来ない太陽集熱に関しましても、我々が研究参画したNedo事業において給湯レベルにおいて年間給湯エネルギー80%削減を達成しております
 
国が主導して建築業界のロードマップを策定した以上、我々はそれを基軸として、より以上の費用対効果が得られる「真のZEH住宅」を提供する事が責任であると考えております
 
 
大工技量と性能
2016-09-23
短い夏が終わったかと思えば複数に渡る台風の影響を受け
一段落したかと思えば、一気に気温が下がりました
 
朝晩の寒暖差による体調不良等ございませんでしょうか?
 
ブログ更新 生産部 奥林です
 
私達、大洋建設は皆様ご存知のように高気密高断熱の住宅を設計建築販売している会社です
 
私が現在担当しているZEH住宅で、つい先日電気配線の確認があり、ご施主様立ち合いのもと現場での打ち合わせがありました
 
ZEH住宅施主のS様は、住宅性能等についてかなりの博識です
恐らく経験の少ない営業レベルでは、まったくと言ってよいほど太刀打ち出来ないかと思います
 
そんなS様とのやり取りの中で「大工の技量で性能は左右されるの?」と、言うご質問がありました
 
端的に言いますと“左右されます”
 
皆様ご存知のようにZEHで求められている性能の基準はUA値(外皮平均熱貫流率)ですが外皮平均熱貫流率とは何かと言いますと

従来の熱損失係数(Q値)に変わる指標であり、 住宅の断熱性能を表し、数値が小さいほど性能が高いことを表しています
 各部位から逃げる熱損失を合計し、外皮面積で割って求めます。定義としましては
 
 
建物内外温度差を1度としたときに、建物内部から外界へ逃げる単位時間あたりの熱量(換気による熱損失を除く)を、外皮等面積の合計で除した値。
 外皮とは、熱的境界になる外壁・床・天井・屋根・窓・ドアなどを指す
 
ようするに使用される断熱部材や換気システム性能による計算式で出されるものであり、そこに大工の技量入り込む余地はありません
 
しかし前記条件で満たされる物は高気密高断熱のうち、高断熱の部分のみである事に気が付かなければなりません
 
つまり欠けている概念はC値(隙間相当面積)です
 
ご存知の方も多いかと思いますがZEHの申請書にはかなりの施工前後写真の添付が義務付けられていますが、それはあくまで断熱部位に限定されており
 
躯体精度や防水取り合い部については除外されています
 
確かに断熱性の高い商品構成でそれなりの工法で住宅を建築すれば、C値においてもそれなりの数値は得られるでしょう
 
ただし、それなりです
 
大工の技量は一般に見えざる部分に現れます
 
例えば基礎と土台の隙間をウレタン等により気密処理を行いますが、実直に細心の注意をされて施工された物と、マニュアルに従って程ほどに処理されたものでは、竣工時には分かりにくくても、経年変化により徐々にその差は開いてきます
 
その目に見え難い部分は、気密測定の数値にも当然現れてきます
 
技量の高い大工 つまり実直に正しい施工を生真面目に行う大工により建築された住宅は、経年変化に強く狂いが少ない
 
将来に渡り安全快適な家であると置き換えても良いでしょう
 
大洋建設はその創設期より高気密高断熱を標榜して住宅に関わってまいりました
 
弊社で工事をする職方はよく「大洋さんの現場は、やる事が多くて…」と言います
 
つまり、高気密を維持する為の手順が、同業他社様と比較しても多いのです
 
高断熱性の部材を多用し、施工においても手間の掛かる施工方法を敢えて選択し、当然としてその施工を的確に行える職方を多く抱えている
 
それが私達、大洋建設の“強み”なのです
 
さて、ZEH住宅においては無事、電気確認が終了し内側の断熱施工が終了致しました
この過程により内外の断熱処理は終了し、内部は壁ボード施工 外部は外壁工事に着手しいよいよ最終の仕上げ工程へと駒を進めます
 
 
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